振り向けない
とある工場での 話です。
その工場では、修理のため3ヶ月に1回は夜遅くまで残業する事がありました。
ただ、夜10時は過ぎないようにしてたそうです。
なぜならその工場の操作室があり、そこでは必ず10時を過ぎると誰かが後ろにピッタリとつくからです。
ある日、たまたま従業員が体調不良などで休みの人が多い日に機械が壊れてしまい、急遽修理となりました。
その中で管理職のAさんは、21時に皆を帰し、1人で残りの部分をやっていました。
やっと終わり、時計を見ると23時すぎていたそうですが疲れのためその事は忘れていたそうです。
機械を動かし、直ったのを確認して
1ヶ所づつ電気を消して後は自分がいる
操作室の電源を消した瞬間でした
ハァー
自分に誰かがピッタリくっついて、後頭部から首あたりで息遣いがしました
Aさんは全身に悪寒がはしり動けなくなってしまい途端に思いだしたそうです。
あっヤバい
本能的にそう思いました
この工場での話では、まだ続きがあり
何があっても、振り向くな!
そう、言われていたそうです。
Aさんは落ち着けと自分に言い聞かし
鍵を閉めて操作室からでました。
事務所までは操作室から徒歩で10分位なので、速歩きで道を真っ暗闇のなか歩いていると
ウィーーン キュルルル
機械が回る音がしたので思わず振り向きそうになりましたが、いまだに自分にピッタリついてる何者かがいるため
Aさんは真っ直ぐ前を見て歩いたそうです。
ある機械の前では、ベルトの上に真っ白な足だけが歩いてたり…
おい
耳元で声がしたり
もう、無我夢中で歩き やっと事務所が見えてきたと少し安心していると
何かにつまずき転んでしまいました
ニャァーと子猫の声がしたので、思わず見てしまったそうです
しまった!と思いましたがそれも遅く
自分の目線真っ直ぐのところに
真っ黒な塊があり、他は見えないのになぜかニヤっと笑ったと思ったら
みーたーなーぁぁぁぁ
低い男の声で
あははははははははは
笑ったそうです
Aさんはもう、無我夢中で走り急いで車に乗り込み工場を出ました
後日、Aさんは仕事中に機械に手を挟まれ重症になりました。
その何かを見てしまったら
必ず事故がおきる
そう、言われているそうです